フォックスキャッチャー

「フォックスキャッチャー」を観ました。

フォックスキャッチャー – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは、“金メダリスト”に、どのような印象を持っていますか?

超人、努力家、天才などなど

わたしの印象は『すげえ人』です。

これまでの人生で、“がんばったで賞”くらいしか手にした事がないわたしには、想像のつかない世界なのです。

今回は、孤独な金メダリストの物語“フォックスキャッチャー”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

マーク・シュルツはレスリングの金メダリストとして、講演をすることになりました。

お客は子供たちです。

「今日は、みなさんの前でお話しできて嬉しいです。この国について思うことと、なぜレスリングをするのかを話します」

マークは、首からかけている金メダルを手に取り、子供たちに見えるように掲げます。

「これはオリンピックの金メダルです」

マークは目で訴えます。

子供たちは気付きました。

「USA!!USA!!USA!!」

わき起こるUSAコール!!

マークは煽ります。

「もっと、もっと!!」

大きくなるUSAコール。

両手を広げ、コールを体中で浴びるマーク。

天を仰ぎます。

その目にはひとすじの涙が・・・。

講演は、USAコールと盛大な拍手で幕を閉じます。

終了後、事務員の女性から講演料を受けとります。

「今日の講演料20ドルです。デイヴ?デーヴィッド?」

事務員が名前を確認します。

「マークです。マーク・シュルツ。デイヴは兄です。今日は兄の代理で・・・」

マークは講演料で、ハンバーガーを食べます。

みんなのUSAコールを思い出し、涙を流しながら・・・。

翌日、マークはレスリングの練習に行きます。

すると、デイヴがレスリング協会の人たちと談笑をしています。

イラッとくるマーク。

協会の人たちが帰ったあと、デイヴとマークは、スパーリングを行います。

イライラを、デイヴにぶつけるマーク。

バックブリーカーからのムーンサルトプレス

ドラゴンスクリューからの足四の字固め

低空ドロップキックからのシャイニングウィザード

倒れるデイヴの横で、マークはプロレスLOVEポーズを決めます。

練習後、マークはデイヴに尋ねます。

「協会の連中は何だって?」

「コロラド州でのコーチを頼まれたんだ」

デイヴは、マークの様子がおかしい事に気付いていました。

マークの背中に手を置き、

「元気を出せ」

と声をかけます。

「うっせーよ!」

マークは、盗んだバイクで走り出しました。

行き先もわからぬまま、暗い夜のとばりの中へ・・・。

マークが家に帰ってくつろいでいると、電話がなります。

「マーク・シュルツさんを」

「ロサンゼルスオリンピック、レスリング金メダリストの事なら俺ですが」

「私はジョン・E・デュポン氏の代理だ。彼が会いたがっている」

こうして、マーク・シュルツとジョン・E・デュポンは出会うこととなったのです。

3.感想

実話に基づく映画なのですね。

悲しい物語でした。

まず、マーク・シュルツです。

彼は、レスリング一筋だったのでしょう。

友人もなく、気を許せる相手は兄のデイヴだけ。

そして、アメリカのためにがんばり、レスリングの金メダリストになりました。

しかし、そんな自分に敬意が払われない現状に苛立っていました。

そこに、ジョン・E・デュポンからの連絡が入ります。

そして、ジョンと仲良くなるにつれ、自堕落になっていきます。

まさに、高校デビューした若者みたいです。

そして、レスリング仲間とは、チームというよりも悪友みたいです。

彼には、デイヴのように、リーダーとしてチームをまとめる力はなかったのですね。

見かねたジョンが、コーチとしてデイヴを呼びました。

マークはデイヴに劣等感を持っていました。

自分にはない才能を持ったデイヴを見返したくて、がんばっていたのです。

それなのに、リーダー不合格の烙印をおされ、さらにデイヴを呼んだ事で、彼はジョンに裏切られたと感じます。

まさに子供の反抗期のようです。

マークにとってジョンは父親みたいなものだったのでしょうね。

そして、ジョン・E・デュポンです。

彼は、母親に認められたかった人です。

ジョンは、レスリングが好きで、自分もやってみたかったようです。

しかし、母親は、自分が好きな乗馬は上品で、レスリングは下品なスポーツだと考えていて、彼にはやらせませんでした。

完全な偏見です。

しかし、ジョンは、1番を取れば、自分の好きなレスリングを認めてくれるかもしれないと考えます。

こうして、来年行われるソウルオリンピックに向けて、前回のロサンゼルスオリンピック金メダリストのマークに連絡をするのです。

ジョンとマークは似た者同士でした。

ジョンの友達は、母親が選んでいたようです。

だから、コミュニケーション能力はジョンも低いのです。

そのため、自分の理想が強く、その理想が一致したため、急激に仲良くなりました。

しかし、ジョンの一番の目標は、自分のチーム“フォックスキャッチャー”からオリンピック金メダリストを出し、母親を認めさせる事です。

そのためには、マークではチームをまとめる事はできません。

そこで、リーダーとしての資質が高いデイヴを呼ぶことにします。

これをしたら、マークがどう思うかわからないところが、彼のコミュニケーション能力の低さなのでしょうね。

こうして、フォックスキャッチャーは、チームとしてまとまっていきます。

しかし、誰もジョンを尊敬はしていません。

アドバイスができるわけでもないし、周りにとっては邪魔なだけです。

母親を呼んで、偉そうにチームにアドバイスをする彼の姿は、目をおおいたくなるような光景でした。

マークの心は、すでにジョンから離れてしまっています。

しかし、一番金メダルを取れそうなのは、彼しかいません。

不調だったマークの心は、デイヴが立て直していきます。

しかし、そこには、ジョンの居場所はありません。

そんな折、母親が亡くなってしまいます。

もう、認めさせる相手はいません。

彼に残されている物は、莫大な財産とフォックスキャッチャーだけです。

フォックスキャッチャーで金メダルを取れなければ、もう彼の居場所はありません。

そして、彼はマークのコーナーとして、オリンピックの舞台に立ちます。

しかし、マークはメダルが取れませんでした。

彼は、自分のドキュメント番組を観て思うのです。

「誰が俺のフォックスキャッチャーをダメにしたんだ?・・・そうか、デイヴが来てからおかしくなったんだ」

こうして、銃をもって出ていくのです。

ジョンも心のどこかで、マークと同じように、デイヴに憧れがあったのかもしれません。

乗馬にはfox huntingというキツネの狩猟があるそうです。

ジョンは、自分の事を“ゴールデン・イーグル”と呼ばせようとします。

キツネを狩るのが得意なイーグル。

フォックスキャッチャーというチーム名も母親へのアピールだったのでしょう。

彼は、常にフォックスキャッチャーのジャージを着ていました。

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