彼女がその名を知らない鳥たち

「彼女がその名を知らない鳥たち」を観ました。

彼女がその名を知らない鳥たち – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは忘れられない恋がありますか?

わたしは・・・

無いです。

なにしろモテませんでしたから。

恋に発展する前にフラレる事が多かったです。

忘れられない恋に悩む人もいるでしょうが、忘れられない恋が無いという悲しさもあるんですよね・・・。

あ、目から水が・・・。

今回は、忘れられない恋にとらわれた女性の物語“彼女がその名を知らない鳥たち”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

佐野陣治と共に生活している北原十和子。

彼女は、下品で地位も金もない佐野をさげすんでいた。

しかし、十和子は彼の稼ぎに依存し自堕落に過ごしていた。

彼女は自分をこう呼んでいた。

「女王」

周りは彼女をこう呼んでいた。

「ニート」

はたして十和子はどうなっていくのか?

彼女の今後の活躍に期待してくれよな!(孫悟空風)

3.感想

うわあ・・・。

衝撃的。

鳥肌がたった。

これは北原十和子と佐野陣治の物語です。

2人は同棲をしています。

しかし、2人は恋人同士には見えません。

陣治が一方的に十和子に尽くしている感じ。

十和子は、その関係にあぐらをかいている風です。

彼女には、黒崎俊一という忘れられない恋人がいます。

十和子はずっと黒崎からの連絡を待っているのです。

わたしは、本当に十和子と陣治が理解できませんでした。

なぜ十和子は黒崎にこだわるのか?

なぜ陣治は十和子にこだわるのか?

ラストの衝撃に打ちのめされながら、考えました。

そして、自分なりの結論が出ました。

まず、十和子のこだわりについて。

黒崎はかなりの高級志向で、見栄をはっていたようです。

それは、十和子が観ていた黒崎とのビデオからも一目瞭然。

そして、裕福な国枝カヨと結婚した事からもわかります。

また、黒崎の代わりの様にして付き合った水島。

彼は百貨店に勤める華やかな男です。

この男たちからわかるのは、十和子は王子様を探していたのではないかという事。

彼女は冴えない自分を引き上げてくれる男を求めていたのです。

これは、姉の野々山美鈴も関係していると思います。

美鈴の家庭は崩壊していましたが、とても裕福そうでした。

それをずっと見ていた十和子。

心中はモヤモヤしていたのでしょう。

あのクレーマーの姿は、周囲の人よりも自分は上という気持ちの表れだったのでしょうね。

これらの劣等感が黒崎や水島を王子様と錯覚させて、執着をさせたのではないかと思うのです。

次に陣治のこだわりです。

彼は十和子に一目惚れをしました。

そして、猛アタックの末に同棲まで持ち込むのです。

陣治は十和子より15歳も年上です。

さらに、彼は種無しでした。

そんな陣治にとって、十和子を手に入れた事は、奇跡の様に思えたでしょう。

十和子は陣治にとって唯一のステータスだったのです。

そして、彼女を愛して大切にする事は、陣治にとっての存在理由になっていったのです。

その行きつく先は、あのラストの行動でした。

あれは「自分に罪を被せて、十和子は生きてくれ」という意味です。

陣治が罪を被って刑務所に入っても、十和子は良心の呵責に耐えられないでしょう。

だから、自分の命ごと罪を持っていったのです。

そして、この行動には、もう1つ理由がある様に感じます。

十和子は罪の記憶を取り戻しました。

それにより、2人は今までの様な同棲生活は送れないのです。

これは、陣治の存在理由を奪われるのに等しい。

だから、彼は生きる理由が無くなってしまったのです。

あの自殺は唐突な行動の様に見えます。

しかし、その裏には全てを失った男の悲しさと優しさがあったのです。

この映画のキャッチコピーは「あなたはこれを愛と呼べるか」です。

わたしは、これほど愚直で無償の愛は無いと思いました。

すごかった・・・。

(Visited 5 times, 1 visits today)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存