あゝ、荒野

「あゝ、荒野」を観ました。

あゝ、荒野 前篇 – Yahoo!映画

あゝ、荒野 後篇 – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんはボクシングが好きですか?

わたしは、「はじめの一歩」を読むくらいです。

それくらいの知識しかありません。

しかし、今作ではリアル「はじめの一歩」みたいなシーンがいっぱいありました。

山本裕二のヒットマンスタイル。

バリカン建二はもろに幕之内一歩だったし。

新宿新次はパリーがすごくうまいなと感じました。

こんなちょっとの知識でも楽しめるってすごいな。

今回は、ボクシングシーンにわくわくする物語“あゝ、荒野”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

2021年。

少年院に入っていた沢村新次は、昔の仲間でボクサーの山本裕二を恨んでいた。

新次は、なぜ少年院に入っていたのか。

それはこんな出来事があったからだ。

信号で待つ人を見つけては、膝カックンをしていた新次。

それに付き合わされていた裕二。

ある日、膝カックンをして逃げる新次を警察が待ち受けていた。

なぜか。

それは、裕二が裏切ったからだった。

裕二「俺は・・・俺は・・・人に膝カックンをし続ける人生は嫌なんだよ!」

裕二への恨みを募らせながら、少年院に入った新次。

彼は、その後、ボクサーになった裕二を追いかけるのである。

3.感想

なんて悲しく切ない。

こういう形でしか人を愛せないとは。

行き着く先は、このラストしかないのですね。

拳と体でしか愛を表せない男。

そんな2人が出会い、さらにボクシングを始めてしまうのです。

まずは新宿新次(沢村新次)

彼は憎しみの中で育ってきました。

いつも誰かを憎んでいたのです。

自分を捨てた母親 京子。

いじめっ子たち。

裏切った山本裕二。

この間には詐欺を働いたり、少年院に3年入ったりしています。

だから、今まで暴力が身近にあったのでしょう。

暴力でしか人と繋がれないのです。

芳子と初めてHをしたシーン。

途中で急に彼女が泣いているシーンに切り替わります。

顔にはアザが。

新次は女性も殴るのです。

この気性の荒さは、どうも母親譲りのようです。

京子、怖いですよね。

彼女に惚れる宮木はすごいよ。

新次の目標は裕二でした。

しかし、彼を超えた瞬間、何も無くなってしまいます。

そして、親友のバリカン建二が敵として現れます。

アニキ(建二)に対して憎しみを持てない新次。

彼は、唯一の愛情表現である拳を叩き込むのです。

そして、バリカン建二(二木建二)です。

彼は、日本人の父と韓国人の母の間に生まれました。

母親が亡くなり、10歳で韓国から来日をして、父親の二木建夫と住む事になります。

建二は建夫から、DVを受けて育ちました。

彼がボクシングを始めた時に、悪い癖がありました。

それは、打たれると亀になり、目をつぶってしまう事。

これは、DVを受け続けたために、体に染み付いてしまったのでしょう。

さらに、デビュー戦では気絶をしたふりをします。

これも、もしかしたらDVから逃れるためにやっていた事なのかもしれません。

また、建二には吃音がありました。

そのため、あまり人とコミュニケーションを取らずに生きてきました。

こうなると、建二が唯一受けていた愛情表現は父親のDVしかありません。

彼は、殴られる事でしか愛情表現が出来なくなったのです。

建二は海洋(オーシャン)拳闘クラブに入り、新次と出会います。

ネアカの新次と接する事により、彼に憧れを持つようになります。

そして、新次と戦いたいと思うようになるのです。

ボクシングは同じジムの選手は対戦ができません。

そこで移籍話に乗り、新次と試合をするのです。

新宿新次 VS バリカン建二。

殴る事でしか愛情を表現出来ない男 VS 殴られる事でしか愛情を表現出来ない男。

結果は、凄惨でありながらも必然の帰結となりました。

こうなると2人はわかっていたのかもしれません。

ラスト、放心状態で座る新次。

建二は女を知りませんでした。

つまり、愛される喜びを知らなかったのです。

新次は、建二の愛に応え、その使命を全うしました。

唯一、彼の愛に応えたのです。

この愛の形は、歪でありながらも生のきらめきがあり、感動的でした。

いやあ、すごい映画でした。

まいりました。

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