「大統領の理髪師」を観ました。
みなさんは、どんなペースで散髪に行きますか?
わたしは、髪がうっとうしくなったらです。
「ムキー!!もう、イヤだー!!」となったら行きます。
ここまで我慢して、散髪した後のサッパリ感。
これがたまらない!!
髪も洗いやすくなって、すっきりします。
あの感じが好きなのです。
今回は、大統領の散髪をする事になった男の物語“大統領の理髪師”です。
孝子洞で床屋を営むソン・ハンモ。
「俺はカリスマ理髪師ハンモ!!」
彼は、妻のミンジャと息子のナガンと平和に暮らしていた。
「私はカリスマ理髪師ミンジャ!!」
だが、ハンモは突然新大統領の専属理髪師に任命される。
ハンモ「やっぱりな・・・。大統領は俺の腕をよくわかっているぜ!!」
ミンジャ「なぜ?私の方が髭剃りはダントツに上手いのに・・・」
こうして、ハンモとミンジャの戦いに突入していくのである。
不思議な味わいのある作品でした。
ソン・ガンホはいい役者だなあ。
朴正煕大統領の専属理髪師になった男の物語です。
わたしは歴史に疎いので、時代の節目の事件にピンとこない部分がありました。
もし、歴史のポイントを知っていたら、もっと楽しめたのでしょうね。
しかし、そんなわたしが感じたのは、やはり息子のソン・ナガンの事。
彼は、韓国の政治と連動しているようでした。
生まれたのは革命の日。
立てなくなったきっかけは、マルクス病に関する拷問。
立てるようになるきっかけは、朴正煕の死去でした。
あと、ソン・ハンモが専属理髪師を辞め、政府から離れ、心が解放された事も大きかったのかな。
わたしの想像ですが、監督のイム・チャンサンは、この時代にあまり良い思いがないのでしょうね。
ナガンが立ち上がって歩くシーンは、韓国の政治もやっと歩み出した事を表現しているように感じました。
そして、理髪師のソン・ハンモです。
まあ、お人好しな親父です。
そして、学識がない。
だから大統領専属の理髪師になれたのでしょうね。
政府の内情や重要な秘密を知るかもしれない立場ですから。
小賢しい奴ならば、何をしでかすかわかりません。
学識がなく謙虚で誠実なハンモだから、12年も務まったのでしょう。
そして、その性格のおかげで、大統領暗殺事件も回避できました。
彼にとっては、苦しい事もありましたが、良い経験だったでしょうね。
しかし、大統領の国葬のシーン。
動かなくなった車とウ○コを連動させるなんて・・・。
不謹慎だけど笑ってしまった。
ひどいな~。
最後に、この映画には銃で撃たれたり、電気による拷問があったりしました。
痛いシーンがたくさん。
しかし、1番痛そうだったのは、ハンモがすねを蹴られるところ。
あれが、唯一「いてっ!!」と言ってしまったシーンでした。