コンビニ人間

「コンビニ人間」を読みました。

コンビニ人間 – amazon

感想

ネタバレです。

まだ読んでない方は引き返してくださいね。

コンビニ本社のみなさ~ん!!

ここに逸材がいますよ~!!

そのくらいコンビニと一体の女性 古倉恵子。

彼女の内面・考え方がおもしろく、一気に読んでしまいました。

「普通」とは何か?

帯にも書かれていた、この言葉。

このテーマがずっと古倉を悩ませていました。

わたし自身、とある経験をして、「普通」を疑うようになりました。

わたしの考えている「普通」は本当にそうなのか?

あなたの言う「普通」って本当に合っているの?

みんなの共有している「普通」が同じならば、こんなに世界中で争いは起きないんじゃないか?

「普通」って実は無いのではないか?

いろいろな事を考えました。

そして、気がついたのは「普通」ってマイノリティを排除する言葉なのですよね。

それからは、わたしはなるべく「普通」という言葉を使わなくなりました。

わたしの考えていた事を、古倉さんは明確に言葉にして、体現してくれるのです。

古倉さんの生きにくさ。

これは本人によるものも大きいと思います。

明確にはされていませんが、わたしが思うには、彼女は発達障がいを抱えていると思います。

あくまで、わたしの考えです。

そうなのか、そうじゃないのかは、わかりません。

この作品にはついては、わたしがそう思ったと言うだけです。

古倉さんは、その独特の思考で、周りから理解されずに生きてきました。

そんな中、コンビニ店員のアルバイトという職を見つけます。

そこは、すべてがマニュアル化されており、それをなぞるだけでみんなが自分を受け入れてくれる。

彼女にとってはユートピアだったのですね。

しかし、年を重ねると、生きにくさは増していきます。

36歳

未婚

アルバイト

本人にとっては良くても、周りからは負け犬の烙印を押されてしまいます。

発達障がいの上に、周りからの烙印が上乗せされるのです。

生きにくさが増していきます。

そんな時に白羽という男が現れます。

彼も生きにくさを感じています。

生きにくさを感じている者同士、利害が一致して同居を始めるのです。

この白羽。

初めは古倉さんと同じように、発達障がいを抱えているのかと思いました。

しかし、彼の言動を見てみると・・・

働きたくない。

怒られたくない。

楽したい。

周りの奴らや社会が全部悪い。

・・・

ただのお子様でした。

古倉さんは、白羽と同居をしたために、コンビニというユートピアから離れないといけなくなってしまうのです。

コンビニを辞めてしまい、脱け殻の様に生きる古倉さん。

白羽の陰謀で面接を受けに行く途中、トイレをかりるためにコンビニに立ち寄ります。

そこで聞こえるのです。

コンビニの声が!!

覚醒する古倉さん!!

まさにコンビニ人間としての働きを見せるのです。

わたしは感動をしてしまいました。

この物語では、「普通」の女性の生き方として、結婚をして子供を産むという話がたくさん出てきます。

確かに子供を産む事は女性の本能です。

古倉さんは、その本能を否定されてきました。

彼女も本心ではあきらめ、頭から消していたのかもしれません。

しかし、本能は生きていました。

叫んでいました。

子供を持つ事を欲していたのです。

古倉さんは気付きます。

自分の子供はコンビニだと。

わたしはコンビニ人間だと。

古倉さんは、探していたアイデンティティを見つけたのです。

この物語は、人によって好き嫌いが強く出るでしょうね。

生きにくさを感じている人は共感するでしょうし、古倉さんに腹が立つ人もいるでしょう。

白羽に共感する人は、ほとんどいないでしょう。

でも、こういう生き方しか出来ない人もいるのですね。

これからは、コンビニへ行くと、古倉恵子さんを探してしまいそうです。

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