くちびるに歌を

「くちびるに歌を」を観ました。

くちびるに歌を – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは“合唱”をした事がありますか?

わたしは授業でやった記憶が・・・。

曲はなんだったかな?

覚えてないや。

最近は、カラオケボックスで「愛のメモリー」を歌い上げているくらいです。

今回は、合唱部でがんばる素敵な面々の゛くちびるに歌を゛です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

長崎県のとある島が舞台です。

中学生の仲村ナズナが学校に行く途中、教会に寄ります。

中に入ると、1人の女性が座っています。

急に立ち上がり、出ていく女性。

「おはようございます」

仲村が声をかけますが、無視をされてしまいます。

「顔は覚えたわ。このうらみはらさでおくべきか・・・」

仲村は、魔太郎なみに執念深いのです。

学校は新学期です。

合唱部顧問の松山ハルコが産休に入るため、代わりの先生が赴任してくそうです。

「音大出のピアニストで、美人らしいぜ!イヤァオ!!!」

男性陣は浮足立っています。

始業式。

壇上には、校長先生の隣に新垣結衣似の美人が立っています。

「産休の松山先生の代わりに、今日から来ていただく柏木ユリ先生です」

校長先生の声が響きます。

「は!!ヤツは今朝の・・・」

仲村は顔をジッと見ます。

「間違いない。このうらみはらさでおくべきか・・・」

部活の時間になり、音楽室へ行く仲村。

そこには、お腹の大きな松山先生とにっくき柏木がいました。

「新入部員はどう?集まってる?」

「いや・・・あまり・・・」

「それじゃあ、あれをやるか!!」

松山先生が中庭へ移動します。

「まさか、呪いの儀式!?」

仲村は、うらみをはらす時が来たと、ウキウキしながら移動します。

しかし、どうも違うようです。

中庭で合唱をして、部員集めをするみたいです。

「エロイ~ムエッサイム♪エロイ~ムエッサイム♪さあバランガバランガ呪文を唱えよう♪」

悪魔くんの歌を熱唱する合唱部。

ハモリも完璧です。

歓声に包まれる中庭。

こうして、柏木ユリ目当てで、男子部員が大勢入ってくるのです。

3.感想

美しい映画でした。

音楽の力を信じている人が作った物語ですね。

わたしの汚れきった心は洗われました。

これは、音楽による家族の再生の物語ですね。

柏木ユリは、婚約者の事故死により、ピアノが弾けなくなります。

自分のピアノは、誰も幸せにしないと思い込んでしまったのです。

そんな彼女は、合唱部の顧問になり、仲村や桑原の悩みを知ります。

そして、仲村本人から辛い状況の告白を受け、「先生のピアノが聞きたい」と言われます。

中学の卒業文集に「ピアノで人を幸せにしたい」と書いた柏木。

仲村の前で弾こうとしますが、弾けません。

仲村が出ていったあと、やっとピアノの“ド”を弾くことができます。

船の出発の汽笛は“ド”の音。

柏木の後ろには「勇気を失うな。くちびるに歌を持て。心に太陽を持て」の言葉が書かれた額が。

そして、ベートーベンの“悲愴”を奏でるのです。

人を不幸にすると思っていた柏木のピアノで、仲村は幸せを感じるのです。

そんな柏木と合唱部はコンクールの予選に出ます。

来る予定だった松山ハルコは、出産になり来られなくなりました。

心臓が弱く、危険な出産になると聞いていた仲村は、逃げ出しそうになります。

柏木は、「逃げるな」と引き留めます。

彼女は、婚約者が亡くなった夜のコンサートをボイコットした過去があります。

自分と同じ思いをしてほしくないのでしょうね。

「あんたはひとりじゃなか。みんながおる」

と語りかける柏木は、方言に戻ります。

柏木の心は、やっと島に戻れたのでしょう。

もちろん、“みんな”の中には、柏木も入っています。

彼女は、音楽に対して真摯であるため、苦しみました。

しかし、音楽に対して真摯であるため、救われました。

不思議なものですね。

仲村ナズナは、合唱部の3年生です。

彼女は、祖父と祖母との3人で生活をしています。

母は病気で亡くなっており、父は女をつくって逃げたためです。

仲村の両親は、どうもできちゃった結婚のようです。

そのため、もし自分が生まれて来なければ、母はあんな父と結婚しなくてすんだのでは・・・という思いを持っています。

彼女は、男を信用しておらず、敵視しています。

ある日、父親が帰ってきます。

そして、教会に行く約束をします。

翌日、祖母のお金を盗んで彼はいなくなっていました。

傷付いた仲村は、音楽室で柏木に

「お父さんに2回捨てられた」

と話をします。

そして、ピアノを弾いてくれるようお願いをしますが、柏木は弾いてくれません。

耐え切れなくなった仲村は、屋上へ走っていき、泣き出してしまいます。

そして、音楽室から、柏木が弾く“悲愴”が聞こえてくるのです。

彼女がケイスケの心に気付き、心を開くのは、いつなのでしょうね。

桑原サトルは、真面目で目立たない3年生です。

先生に名前を覚えてもらっていないほどです。

そんな彼は、合唱部の女子に、「声がきれい」と言われて入部をします。

柏木も彼に何か才能を感じているようです。

そして、合唱部でケイスケとリクという友達もできます。

しかし、彼は合唱部を続けられない理由がありました。

彼には、アキオという自閉症の兄がいます。

サトルは、放課後、彼の職場まで迎えに行っているのです。

ある日、柏木が合唱部に“15年後の自分に手紙を書く”という課題を出します。

サトルの書いた手紙には、今の思いがこもっていました。

彼は、両親がいなくなった後、アキオの面倒を見るために生まれてきたと思っています。

その気持ちも覚悟も持っているのだけれど、時々、兄がいなければ・・・と考えてしまうと。

人としては美しく、しかし、悲しい手紙です。

サトルは、両親に、合唱部を続けたいとお願いします。

母は、サトルがアキオのために、いろいろな事を我慢してきたのを理解していました。

母の協力で、サトルは合唱部を続けることになります。

コンクールの日、サトルの家族は、“マイバラード”で包まれます。

音楽で幸せになります。

そして、アキオは仲村ナズナの心を救うのです。

何気に良かったのは、ケイスケとリクです。

彼らはいいヤツですね。

コンクールのあとに泣いていたのは、彼らが本気で取り組んでいた証拠です。

彼らはいい男になるよ。

わたしは、アンジェラ・アキの“手紙”を何度も聞いているのに、歌詞をきちんと読んでいなかったことに気付きました。

はずかしい・・・。

この歌は、青春時代には、悩みや不安、苦しみがあるけれど、未来を信じているという歌なのですね。

勝手なイメージで、「未来は明るく輝いてるぜ!!イエーイ!!」みたいな歌だと思っていました。

仲村ナズナや桑原サトルが、15年後の自分にあてた手紙が手元に届く頃、松山ハルコの赤ちゃんは15才です。

合唱をしているかもしれません。

この物語は、未来へ続いているのですね。

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