海にかかる霧

「海にかかる霧」を観ました。

海にかかる霧 – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは霧に包まれた事がありますか?

わたしの住んでいる所はそうでもないのですが、隣の市は霧が出やすいです。

わたしの住む市と隣の市はトンネルで繋がっています。

トンネルを抜けると、本当にブワッと霧に包まれる事があります。

これはびっくりしますよ。

慌ててライトを点けて、慎重にスピードを落とします。

本当に怖い。

前が見えにくいのもありますが、何より霧は人を不安にさせます。

いつまで経っても霧には慣れませんね。

今回は、霧の中で壊れていく男達の物語“海にかかる霧”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

チョンジン号は一時、大漁に沸いていたこともあったが、最近は不漁続きで船の維持すら難しくなっていた。

船長カン・チョルジュと乗組員たちは八方ふさがり。

やむを得ず、危険をおかし、中国からの密航者たちを乗船させることになった。

密航者を乗せた船にチョンジン号を近付け、カン船長が叫ぶ。

「早く飛び移れ!!」

密航者がピョンピョン飛び移ってくる。

「大丈夫か!?」

「ニャーニャーニャン、ニャゴーン(助かったよ。あなたは恩人だ)」

船員が叫ぶ。

「船長!なぜネコ?」

カン船長はつぶやく。

「かわいいからだよ。ニャンコ、おーいニャンコ~」

「船長・・・」

3.感想

いやあ。

疲れた~!!

観賞中、ずっと緊張感が漂っていました。

霧って不思議ですよね。

周りが見えないと人は不安になります。

そして、世界が狭くなります。

視界が効く半径数メートルだけが世界のすべてのように感じるのです。

その中で起こる凄惨な事件。

底なし沼にハマっていくように、どんどん状況が悪化していきます。

息が詰まっちゃうよ・・・。

この物語は、チョンジン号という漁船が舞台です。

カン・チョルジュ船長は、不景気による資金難により、密航を手助けする事を決意します。

そこからドツボに・・・。

このカン船長。

妻との仲は冷めきっています。

多分、仕事も漁師しか経験がないと思われます。

だから、カン船長の財産は、チョンジン号しかありません。

密航で手に入れた報酬は、この船の修理に使うつもりでしたし。

このチョンジン号への執着が、カン船長を狂わせていったのです。

最後、沈むチョンジン号のロープに足を絡みとられます。

ロープを掴み耐えるカン船長。

しかし、何かを諦めたかのように手を緩め、船と共に沈んでいったのです。

彼は気付いてしまったのですね。

チョンジン号が沈んでしまったら、自分には何もない事を。

船と自分の人生を諦めた彼の姿は、悲しいものがありました。

次に、個性豊かな船員たちです。

ワン機関長。

みんなからは「おじさん」と呼ばれて慕われていました。

密航してきた人とも心を通わせていたワン。

そのため、あの事故後に良心の呵責でおかしくなってしまいました。

自分を責めてしまった彼は、船員の中ではまともな人だったのでしょう。

そして、ホヨン甲板長。

ナイスな見た目ですが、カン船長に1番信頼をされていた人です。

観察をしていると、確かに彼は良い働きをしているのです。

何かが起こった時にはすぐに動き、周りに指示を出していますし。

良いナンバー2です。

そんな彼も、あんなかわいそうな事に。

ホヨンは唯一、ドンシクに殺された男でした。

そして、モジャモジャ頭ののギョング。

一言でいうとダメ人間です。

船長やホヨンが「船でヤると縁起が悪い」と言っているのに、女を連れ込もうとしたり。

機関室でヤったり。(これが彼の最期に繋がる)

ワンが死んだら、まず彼のお金を懐に入れたり。

とにかくクズです。

でも、こんなギョングでも1シーンだけ良いところがありました。

それは、亡くなった密航者のおばちゃんのシーンです。

1回セックスをした事で、情があったのでしょうね。

鼻血を拭き取ってやるのです。

せめて死に顔はきれいにしてあげたいという思いだったのでしょう。

その数秒後には、カン船長の血も涙もない行為が炸裂しますが・・・。

ギョングの最期は、チャンウクに背中からめった刺しにされるというものでした。

「お前らだけで(女と)楽しみやがって!!」という理由。

もう何て言っていいのか・・・。

そのチャンウク。

彼の頭の中はセックスしかありません。

簡単に言うと「やべー奴」です。

でも、このキャラがいたおかげで、物語に本筋とは別の緊張感がありました。

ドンシクは、彼に見つからないように、どのようにしてホンメをかくまうのか。

見つかったら必ずレイプされてしまいますから。

チャンウクが変則的な動きをするだけで、みんながハラハラするのです。

まるでホラー映画のモンスターのような感じ。

良いヒールキャラでした。

そして、主役のドンシク。

彼は特に印象に残っていません。

実は、ドンシクには強烈な個性がないのです。

周りに振り回されてアタフタしているだけ。

でも、周りが強烈すぎるので、これで良かったのかもしれませんね。

あと、印象に残った良いキャラが1人。

キム係長です。

彼は良かったですね。

あの嫌らしさがたまらない。

そして、金の時計を見せるだけで、すべてを悟らせるうまさ。

彼は密航を知っていたのですね。

ヨ社長から全部聞いているのです。

結局、カン船長に袖の下を要求しに来たのですね。

短い登場時間でしたが、強烈に印象に残りました。

さて、ドンシクの元から去っていったホンメ。

あれだけ約束をしていたのになぜ?

わたしが考えたのは、ホンメは中国からの密航者です。

明かされていない後ろ暗い理由や過去があるはずです。

さらに、韓国に兄を捜しに来たという話も本当かどうかわかりません。

そして、密航なので、警察に捕まったら強制送還です。

結局、彼女は最初からドンシクとは一緒になれないとわかっていたのです。

だから1人で去っていたのでしょうね。

ただ1つ。

ドンシクの元を去る前の涙は、本物なのでしょうね。

ラスト、ドンシクが食堂で見かけた女性。

子供を2人連れています。

彼女はホンメだったのか?

顔を見せないのが、また上手いなぁ。

6年経ってもホンメを忘れられないドンシク。

彼の思いの強さが、また一段と悲しいのです。

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