クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん

「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」を観ました。

クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん – Yahoo!映画

1.はじめに

すごく良い作品でした。

まず、オープニングのクレイアニメです。

しんちゃんと言えば、クレイアニメですが、相変わらず手間がかかっていますね。

このクレイアニメを観ると「始まるぞ」という感じがします。

2.父の強さ

今回のテーマは「父の強さ」でした。

思わず「乳の強さ」と書き間違えそうな敵でしたが。

父の強さが無くなった現代に亭主関白を取り戻すという敵に、現代のとーちゃん代表の“ひろし”と“野原一家”、そして、ひろしの意識をコピーされた“ロボとーちゃん”が立ち向かいます。

わたしは、夫婦には上下関係はいらないと思っています。

どちらか一方が押さえつけるような関係はひずみが起きますので。

ひろしとみさえは、いい夫婦ですよね。

みさえが強そうに見えますが、ひろしが前面に出るときはきちんと引いています。

お互い、信頼している感じが伝わります。

ドデカシティという敵の町へ、ふたば幼稚園が親子遠足に行くシーンがあります。

そこで、かすかべ防衛隊の5人が罠にはめられ、ビルから転落します。

それをロボとーちゃんが助けるのですが、しんのすけを最後に助けるのです。

わが子を最後に助けるのは、かなりの勇気と信頼が必要です。

ロボとーちゃんも「どんな状況になっても助けてやる」という自信があったのでしょうね。

3.ロボとーちゃんの苦悩

このロボとーちゃんですが、とても切ない存在でした。

ひろしの意識をコピーされているので、中身はひろしなのです。

ですが、愛する家族は自分をひろしと見てくれないのです。

これは地獄ですよ。

初めてロボとーちゃんがひろしの代わりに帰宅したときは、当然ながらみさえに拒否されます。

しかし、親子遠足での事件があり、日常生活を共に過ごすうちに、受け入れられていきます。

しかし、みさえにはずっと違和感があったのですね。

ひろしと再会したみさえは、「あなた」と叫び、ひろしに抱きつきます。

ロボとーちゃんの横をすりぬけて。

その時のロボとーちゃんが切ないのです。

家族を守るために戦い、傷ついた右手を眺めます。

そこに雨が降ってきます。泣くことができないロボットの涙です。

救いがあったのは、ロボとーちゃんとしんのすけの間に絆があった事です。

象徴的なものは、ラストのコントローラーのシーンです。

2人の間で意志が通じ合っていますが、ひろしは分かっていません。

また、ピーマンのシーンもそうですね。

まさか、ピーマンを使って、あれだけのドラマが作れるなんて。

泣き笑いをしてしまいました。

4.うで相撲

そして“うで相撲”です。

今回の映画では、うで相撲のシーンが3回出てきます。

まず、ロボとーちゃんとしんのすけが布団の上でうで相撲をしています。

その時、ロボとーちゃんがわざと負けてあげるのですが、そこで、しんのすけが正々堂々と男の勝負をしろと怒るのです。

2回目は、ロボとーちゃんとひろしがやります。

これは、「家の主をかけた勝負」と位置付け、ひろしが負けてしまいます。

3回目もロボとーちゃんとひろしの勝負です。

この時、ロボとーちゃんは壊れており、自分がもう直らない事が分かっていました。

だから、自分こそがひろしであり、主と認めてほしいという気持ちがあったのでしょう。

ひろしが帰ってきてから、ずっと自分の存在が否定されてきましたから。

ひろしも気持ちを汲み、「わかったよ。ケリをつけよう」と上半身裸で挑みます。

決着は、「あなた勝って」というみさえの叫び声でつきました。

この言葉を聞いて、ひろしは力が入ったのですが、ロボとーちゃんは力が抜けたのです。

この「あなた」が、ひろしを指している事が分かったので、呆然としてしまったのですね。

そして、自分がひろしではない事を受け入れたロボとーちゃんは、「どうだ。つええだろ、お前の父ちゃんは」とひろしを見ます。

涙腺崩壊です。

5.死を扱う

今回の映画は、死を扱っていました。

クレヨンしんちゃんの映画で死と言えば、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦」の井尻又兵衛が有名です。

しかし、今回は、しんのすけに対して死のイメージがもっと近い感じがしました。

ロボとーちゃんが鉄拳寺堂勝に踏まれ、動かなくなり、トラックで工場に運ばれるシーンがありました。

そのトラックに飛び乗ったしんのすけが、ロボとーちゃんの体を揺すり、胸から流れるオイルがついた手を見て、尻餅をつきます。

まさに死のイメージですよね。

5歳の時にこんな体験をしたらトラウマものです。

そしてラストです。

これは、変則的ですが父と子、ひろしとしんのすけの別れですよね。

長寿アニメでこれをやってしまった監督はすごいです。

普通考えられないですよね。

サザエさんと波平の死別は考えられないし、まる子とひろしでも考えられません。

それを、変則的にもやってしまう事にびっくりしました。

何度も涙腺が崩壊しました。

わたしは、野原一家は理想の家族ですね。

野原一家ファイヤー!!

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