やがて哀しき復讐者

「やがて哀しき復讐者」を観ました。

やがて哀しき復讐者 – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんはお金持ちってどんなイメージですか?

わたしは豪邸に住み、虎の敷物が玄関にあって、高いお酒が並んでいて・・・

家に行ったら、ガウンを着ていて、ワインをくゆらせながらロッキンチェアーに座っているような・・・

ギャグマンガで見るようなお金持ちしか思い付かない。

たぶんお金持ちに会ったことがないからかな。

今回は、「ウソだろ・・・」みたいな家に住んでいるお金持ちが誘拐事件に巻き込まれる物語“やがて哀しき復讐者”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

狡猾な手口で稼ぐ悪徳不動産会社の社長ウォン。

娘のデイジーが何者かにさらわれる。

ドラッグ依存症で自分に反抗的だったデイジーが誘拐を自作自演していると推理したウォン。

「じっちゃんの名に懸けて」

自分の手で事件を解決したいウォンは、警察に通報するつもりはない。

ちなみにウォンのじっちゃんは、昼間から酒を飲んで、ワイドショーに文句を言っているような人だった。

ウォンがじっちゃんの何に思い入れがあるのか・・・それは、誰にもわからない。

3.感想

なんともやりきれなくて、哀しい物語でした。

気持ちをわかりあえなかった親子。

こんな家族はわりと多いのかもしれませんね。

社員を数千人も抱える会社の社長であるウォン。

彼にはデイジーという娘とチュンという息子がいます。

2人の母親にあたる妻は亡くなっており、後妻を迎えています。

ウォンは、かなり難しい性格です。

人の気持ちを考えず、何でも勝手に決めてしまいます。

逆らわれると恫喝。

いわゆる高圧的な自己中です。

うわ、めんどくさい・・・。

デイジーはグレちゃっています。

しかもドラッグ中毒。

そして、後妻を嫌っています。

どれくらい嫌っているかと言うと、性病の友達のパンツをもらい、タバコの灰や吸い殻を振りかけ、唾を吐きかけて、それをきれいにラッピングして、誕生日プレゼントで渡すほどです。

そんなデイジーが誘拐されてしまいます。

脅迫の動画が届き、ウォンは動揺します。

しかし、疑念が浮かびます。

これは狂言誘拐なのではないか?

フォックの息子が狂言誘拐をやって、金を得ようとした前例があったのです。

デイジーの最近のグレッぷり。

そして、彼女はボリビアに行きたがっていました。

どうしても狂言誘拐の疑いが消せないのです。

彼は、警察に連絡をしないで身代金を渡すという決断をします。

狂言誘拐なら娘にお金を渡すだけになる。

本当の誘拐ならば、金を渡して娘を取り戻す。

どちらに転んでも娘は無事だという事ですね。

しかし、最悪の結末になります。

金は奪われ、デイジーは殺されてしまったのです。

ウォンは復讐に燃えます。

部下のチュー(イウ・カイチュー)に調査をさせ、復讐させていくのです。

このチューという男。

どうも前科のある元ヤクザのようです。

過去のツテと経験を活かし、犯人を見つけます。

黒幕はパンという男でした。

彼が弟分のタイホンという男と共謀して、手下に誘拐させたのです。

パンは動機を明かしませんでした。

しかし、デイジーにこんな事を言っています。

「金は手に入った。だが、ウォンは恐ろしい。災いの根は絶つ」

ウォンは大会社の社長です。

その名前も性格も有名なのでしょう。

パンは、ウォンに身元が割れるのを怖れたのです。

あのウォンを怒らせたら何をされるかわからない。

ウォンがどれだけ冷酷なのか。

それは、東禾村の立ち退きを任されていた社員TKの扱いでわかります。

立ち退きがうまくいかないTKは、放火までやってしまいます。

さらに、村人たちに殴られてケガをしました。

ウォンは、彼に力を貸すわけでもなく、労う事もせず、叱咤、叱咤、叱咤・・・

彼をどんどん追い込んでいきます。

結局、TKは東禾村で亡くなりました。

ウォンは人の気持ちがわからず、寄り添えないのです。

しかし、ウォンは悩んでいました。

胃が痛み、眠れない日が続きます。

彼は、チューが実行してくれている復讐が果たされたら、この辛い日は終わると考えていました。

しかし、パンに復讐を果たしても、この苦しみは終わりません。

そして、チュンが離れ、後妻も実家に帰ってしまい、彼は1人になってしまいます。

そんなある日、社員だったエイミーがこの誘拐事件に加担していた事が判明します。

エイミーは幼い娘ワイワイとの生活のために金が必要でした。

ウォンとチューは彼女を追い詰めます。

マンションから転落しそうになるエイミー。

ウォンは彼女を見捨てようとします。

泣いてエイミーの所に向かうワイワイ。

胸には銀のクロス。

ウォンは気付きます。

デイジーも幼い頃に同じようなクロスを付けていた。

そして、ウォンはチューと共に、転落しそうなエイミーを助けるのです。

ウォンは気付きました。

自分を苦しめているものを。

それは、デイジーを信じてやれなかった後悔。

誘拐を疑ってしまった自分を心のどこかで責めていたのです。

ウォンはボリビアに向かいます。

デイジーが行きたがっていた『天空の鏡』へ行くためです。

パンフレットには「魂を清める 天空の鏡」

デイジーも家族とケンカばかりしている生活は嫌だったのです。

魂を清めて、新しい自分になりたかったのですね。

そして、父親と仲良くしたかった。

ウォンは、天空の鏡で彼女の気持ちがやっとわかるのです。

チューのその後も気になります。

彼は、ウォンの復讐のために、パンとタイホンを殺害しました。

チューには別れた妻と中1の息子がいます。

公営住宅に住み、生活保護対象の母子家庭となっています。

チューはウォンから復讐の報酬(退職金)として5000万香港ドルを受け取りました。

それを相続として2人に渡そうとしています。

ラスト、チューは息子に電話をします。

めんどくさそうに受け答えする息子。

しかし、チューはうれしそう。

これは最後の電話です。

彼は失踪するつもりなのです。

7年経てば死亡証明が申請でき、5000万香港ドルを相続させる事ができます。

しかし、最後の電話としては何とも哀しい会話。

やりきれない気持ちになりました。

親子は近くて遠い存在。

血が繋がっていても、なかなかわかり合えない。

そんな事を考えさせられました。

親子って難しいですね。

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