日本で一番悪い奴ら

「日本で一番悪い奴ら」を観ました。

日本で一番悪い奴ら – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは刑事にどんなイメージがありますか?

わたしが小さい頃は、たくさんの刑事ドラマが放映されていました。

太陽にほえろ

西武警察

あぶない刑事

スケバン刑事

などなど。

だから、わたしの刑事のイメージは・・・

「銃を持ちながら街を疾走して、バンバン銃撃戦をする。そして、時にはヨーヨーでシバく人たち」

というものです。

どうですか?

偏見だらけでしょう?

今回は、今までの刑事のイメージに当てはまらない、ものすごい男の物語“日本で一番悪い奴ら”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

ウルトラクイズで鍛えたリアクションを買われて、芸人になった出川哲朗。

熱湯風呂に入りS(サクラ色の肌)をつくれという、敏腕芸人・上島竜兵から助言をもらう。

Sを身につけ「正義のリアクション、頂点に立つ」の信念のもとR-1グランプリに乗り出す。

こうして、危険な賞レースを続けていった出川だったが・・・。

3.感想

おもしろかった!!

でも、悲しい物語。

そして、闇の深さに慄然としました。

諸星要一は北海道警察に刑事として採用されます。

彼は、そこで銃器対策課のエースとして成り上がっていくのですが・・・。

わたしの考える諸星のイメージは、バカ真面目です。

それは最初から最後まで一貫していました。

まず、彼に刑事としての生き方を教えた村井です。

彼は、情報の大切さを説き、S(スパイ)を使って情報を集め、得点を稼ぐという方法を伝授します。

そこで諸星がやった方法は、名刺を作り、すすきので誰彼かまわず配る事。

「何かあれば連絡をくれ」と。

もう、このやり方がバカ真面目です。

しかし、この方法で顔と名前が売れていくのです。

そして、諸星にもSが出来ます。

ヤクザの黒岩。

黒岩から紹介された山辺太郎。

パキスタン人のラシート。

諸星は、この3人を使い、成り上がっていくのです。

ただ、この4人の関係には、歪みがありました。

まず黒岩。

彼は、最終的に諸星を裏切ります。

しかし、その予兆は最初からありました。

彼は、もともと村井のSでした。

しかし、諸星に乗り換えます。

その時、わざわざ村井を罠にはめ、淫行罪で逮捕させるのです。

必要なくなったら切り捨てる。

そんな非情さが黒岩には最初からありました。

そして、ラシート。

彼は前科がありました。

それは殺人です。

これは怖いです。

普通の人よりも殺人のハードルが低いのですから。

彼は、儲けさせてくれない諸星を信用できなくなります。

そして、刃物を振り回して決別してしまいます。

最後に山辺太郎。

彼は、自分を拾ってくれた諸星を盲信していました。

諸星がイケイケの時は、格好よく見えたでしょう。

太郎は彼に心酔します。

しかし、落ち目になった時。

心酔していた分、急激に気持ちが冷めていきます。

太郎の場合、転換点は結婚式でした。

ここが4人の頂点だったのでしょうね。

太郎のスピーチ中に流れる不穏な音楽。

ここからは転がり落ちていくよというサインでした。

銃の密輸の摘発に失敗した諸星。

その不安から逃れるために、覚醒剤に手を出します。

それを射ったのは太郎。

辛かったでしょうね。

さらに夕張に左遷された諸星。

彼は、太郎に何も言わず、消えたようです。

この行動により、太郎は見捨てられたと思うはず。

そして、ひさしぶりに現れた諸星。

彼は常に水を飲んでいます。

それで太郎は気付きます。

まだ覚醒剤を続けていると。

中毒者は常にのどがかわくらしいですから。

太郎は、諸星はもう終わったと実感したのです。

さらに、私生活でも行き詰まっていた。

太郎は警察に自首をします。

諸星の覚醒剤中毒を治すには、刑務所しかないと考えたのでしょうね。

そして、諸星を警察に売った自責の念からか、拘置所で自殺をしてしまうのです。

せめて、妻と子供とうまくいっていれば・・・。

太郎はかわいそうでした。

初めにわたしは諸星がバカ真面目だと言いました。

彼が、3人の面倒をみようとしたという言葉は本当だと思います。

Sを抱えるにはお金がかかります。

諸星は、給料ではまかないきれず、借金もしていました。

公務員なので、いくら手柄をあげても表彰状をもらうだけですから。

金一封ももらっていましたが、たかが知れているでしょう。

しかも、諸星の目的は社会正義のために警察の手柄をあげる事です。

金儲けなどの自分の欲望が目的ではないんですよね。

だからバカ真面目だと表現したのです。

さて、この作品の題名は「日本で一番悪い奴ら」

みなさんは誰が一番悪い奴だと思いましたか?

諸星のやった事は許せないものもあります。

覚醒剤の密売なんて特に。

しかし、彼の行動の根っこには、自分なりの正義感があるんですよね。

正義を通すための必要悪の部分が大きくなりすぎたのです。

だから、初めに出会ったのが村井ではなく、もっとまともな人だったら、立派な刑事になっていたのかもしれません。

バカ真面目を貫く能力は高いのですから。

わたしが一番悪い奴だと思ったのは、猿渡課長と岸谷利雄です。

彼らは、自分の手を汚さず、美味しいところだけ持っていこうとする感じに嫌悪感がありました。

しかも、諸星がやっている事も黙認していましたし。

「おい。とんでもねえ十字架背負っちまったぞ・・・」って!?

いやいやいや。

とっくの昔に背負っているよ!!

諸星のやっていることは自分とは関係ないと考えていたから出る言葉ですよ。

そこに気付いていないのが何とも・・・。

しかし、現実にこういう人っているんですよね。

しかも出世していたりする。

やるせないですね。

この物語がすごいのは、諸星のモデルになった刑事がいるという事です。

どんな人だろう?

すごく気になります。

原作を読みたくなったなぁ。

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