イップ・マン 序章

「イップ・マン 序章」を観ました。

イップ・マン 序章 – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんには最後の切り札がありますか?

絶体絶命のピンチ!!これを切り抜けるための最終手段です。

わたしにはありますよ。

最後の切り札。

たとえば街を歩いていて、ヤンキーに絡まれたとします。

「んだヨ!てめぇ。金出せよぉ~。もってンだろぅ。おぅ。んだヨ!てめぇ」

まさに絶体絶命です。

しかし、わたしには最後の切り札があります。

おもむろにズボンのポケットに手を突っ込み、太ももをつまみます。

そして、ぎゅ~っとねじる。

猛烈な痛みで、とめどなく溢れる涙。

そして、ヤンキーの足にしがみつきます。

「許してくだせぇ~。許してくだせぇい。今月は230円で乗り越えないといけないんです。許してくだせぇおぅ」

ヤンキーは、わたしの迫力に怖じけづき、「んだヨ!てめぇ」と言いながら去っていきます。

わたしは、何事もなかったかのようにスクッと立ち上がり、胸を張って、コンビニへプレミアム豚まんを買いに走るのです。

みなさんも最後の切り札を持っておいた方がいいですよ。

てへぺろ。

今回は、佛山の武館 最後の切り札として君臨していた男の物語“イップ・マン 序章”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

1930年代の中国広東省佛山。

家族と共に平穏な日々を送る桃尻拳の達人 ヒップ・マン。

その実力と人格で人々の尊敬を集めていた。

その一方、彼を倒して名を挙げようとする武術家たちも多く、心ならずも手合わせをしては、いずれもお尻でひとひねりにしてしまうのだった。

ところが折しも日中戦争が勃発。

佛山を占領した日本軍によって、イップ・マンは家屋を奪われ、窮乏を強いられる。

やがて、お尻技の名手でもある平成維新軍大将・越中詩郎がイップ・マンの尻使いに目を付け、木村健悟たちにお尻秘技を教えるよう迫るのだが・・・。

「ヒップアタックを使いこなせないと、新日本プロレスで革命を起こせないって!!」

「俺には稲妻レッグラリアットがあるからいいよ・・・」

3.感想

まず思ったこと。

いや~、詠春拳かっこええ・・・。

やってみたいなぁ。

しゅしゅしゅ!!

まず、この作品を語る前に言っておきたい事があります。

日本の描き方について。

物語が日中戦争を挟むので、どうしても日本人はひどく描かれてしまいます。

観る人によってはイラッとくるかも。

これはもう仕方ないのでしょうね。

それはそれとして、受け入れながら観るしかないのでしょう。

わたしが地味に気になったのは、空手といいながら、中身がカンフーだったところ。

このひどい日本人の描き方問題は、とりあえず横に置いておいて、話を進めます。

イップ・マン(葉問)は、詠春拳の達人です。

物腰が柔らかくて、強そうに見えません。

奥様であるウィンシンのご機嫌をうかがいながら、息子のチュンとたわむれます。

しかし、闘ったらめちゃくちゃ強い。

そのスタイルは派手な動きがありません。

なにより防御がすごい。

相手が攻撃をしてきたら、途中で止めてしまう感じです。

そして、体の空いた部分にスピードのある突きを連続で入れるのです。

手数が多い。

詠春拳の開祖は巌詠春という女性だったという説があります。

それを考えると、力でくる相手をいなして、スピードのある突きを何発も入れるという闘い方に納得できますね。

カム・サンチャウという道場荒らしとの闘いがわかりやすかったです。

派手な技で手足をブンブン振り回すカムと、それを防御して早いカウンターを入れるイップ・マン。

詠春拳の特徴と闘い方がすごく表れていました。

相手の技を防御して、早い突きを何発も入れる詠春拳。

派手な技も無く、相手に大ダメージを与えているようにも見えません。

奥様の尻にしかれているイップ・マンの姿と相まって、「この拳法は本当に強いのか?」と思わせられます。

しかし、この詠春拳の本当の怖さが爆発するシーンがやってきます。

それが日本軍の道場での10人組み手。

これがエグい。

いきなり相手の蹴りをつかみ、相手を倒し、頭を踏みつけます。

それからは股関節を折るわ、顔面をボコボコに殴るわ、相手が動かなくなるまで胸を連打するわ・・・。

すんません!!詠春拳、甘く見ていました・・・。

やはりどこまで本気を出すかなのですね。

これはイップ・マンの存在意義の物語でした。

武術を極める修行を続けて、達人となった彼。

佛山の武館に道場荒らしが現れても、最後の切り札としてイップ・マンがいる。

彼は佛山に住む人々の誇りだったのです

しかし、日中戦争が起こってしまいます。

戦争中は武道だけでは食っていけません。

イップ・マンも力仕事をして、働く事になります。

佛山の人々は、そんな彼の姿を見て、心が折れます。

あのイップ・マンさえも我々と同じようになるのか。

そして、それはそのまま日本軍への脅威となります。

そんな中、行われた三浦との試合。

これは、イップ・マンと佛山の人々にとって、負けられない闘いになるのです。

イップ・マンは武術にのみ邁進してきた自分自身の存在意義を示すために。

佛山の人々は中国人の誇りを取り戻すために。

そして、この勝負にイップ・マンは勝ちます。

ボーッとした感じで歓喜する佛山の人々を眺めていました。

彼は何を考えていたのでしょう。

ホッとしていたのでしょうか。

今、自分がやるべき事に気付いたのか。

もう1つ印象に残った事があります。

イップ・マンは弟子もとらず、自分の武館を開こうともしませんでした。

しかし、彼は信念を曲げて、綿花工場の人々に詠春拳を教えます。

綿花工場は、道場荒らしだったカム一味に脅迫されていました。

イップ・マンは、なぜ綿花工場の人々に詠春拳を教えたのか。

それは、自分で自分の身を守れるようにするためでした。

戦争前、彼に弟子入りを志願してくるのは、力を手に入れたい男達ばかりでした。

綿花工場の人々は、暴力から我が身と職場を守るために強さを欲したのです。

イップ・マンは、そこに共感したのですね。

今回のMVPはサトウですね。

ものすごく憎いあんちくしょうでした。

三浦閣下が武道家として、正々堂々と振る舞います。

だからサトウが、支配する者の嫌な部分を全て引き受けていました。

これだけヒールをやりきれば、逆にあっぱれです。

そして、三浦閣下役の池内博之さん。

ハードなアクションだったので、苦労したと思います。

そのど根性には敬服します。

この作品には続きがあるんですよね。

はたしてブルース・リーとの出会いは描かれるのか?

早く観てみようっと。

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