ハイヒールの男

「ハイヒールの男」を観ました。

ハイヒールの男 – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんはハイヒールが好きですか?

わたしはあまり好きではありません。

なんか痛そうじゃないですか?

履いていてもつま先が痛そうだし。

ストンピングされてもかかとが刺さって痛そうだし。

トゥーキックされても痛そう。

・・・

わたしには変な趣味はないですよ?

・・・

ほんとですよ?

・・・

今回は、蛇皮のハイヒールを履いたマッチョな男の物語“ハイヒールの男”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

男がゆっくりと語り始めます。

「そいつと出会った時、俺はまっ裸だった」

みんな食事の手を止め、男の話を聞きます。

「サウナにいると、でっぷりとした男が1人。全身には無数の虫刺されがあって、まるで廃墟巡りから戻ったユーチューバーのようだった。あとで知ったが、ネットを荒らしまわるから、トラブルメイカーと呼ばれていた」

みんなは静かに話に聞き入ります。

「そいつは俺を見て、笑みを浮かべた。名前を尋ねるから“貴様は?”と聞き返すと、立ち上がり目の前に来た。奴が立ちはだかれば、俺には何が見える?」

周りは固唾をのみます。

「何もないんだ。そこに。ぜい肉に隠れて、埋もれているんだ」

男はため息を1つついて、続けます。

「奴は俺に言ったよ。“ネットで叩いてやるからな!!俺はネットでは無敵だぞ!!”とな。そして、熱さでブヒーブヒーと言いながら出ていったよ」

語り終えた男の目には、変な奴にからまれたうっとうしさがにじんでいた。

その事件から今日まで、男には特に何も起きていない・・・。

3.感想

まず題名に?ですよね。

『ハイヒールの男』です。

わたしは、はるな愛さんのような、綺麗なニューハーフの話かと思っていました。

すると、いきなり出てきたのは、マッチョなごつい男。

そして、全身は傷だらけ。

阿部寛さんのような濃い顔。

すさまじい強さ。

不死身のサイボーグ刑事と呼ばれる彼、ユン・ジウクが主役なのです。

ユンは複雑な内面を抱えています。

彼は学生時代に美少年と出会い、自分の中の女性に気付きます。

どんどん膨らんでいく女性としての自我。

しかし、それに反して身体はどんどん男になっていきます。

女装をしてみても似合いません。

そう変わっていく自分が嫌で、逆に男を極める事にしたのです。

身体が男になるのなら、男を極めたら、男の心がついてくると思ったのでしょう。

身体に心を合わせる事にしたのですね。

海兵隊にも入りました。

結果、男の中の男なのに内面は女性という複雑なキャラができたのです。

ユンには守らなければいけない約束がありました。

それは、学生時代の美少年に関係します。

美少年はユンと恋愛をしました。

しかし、ユンがソウルに引っ越す事になり、彼は失意のあまり自殺をしてしまったのです。

しかもユンの目の前で。

美少年にはチャンミという妹がいました。

残されたチャンミに「兄さんと約束した。どこにいても守ってやる」と伝えます。

チャンミは目元が兄とそっくりでした。

ユンは彼女と美少年を重ね合わせていたのですね。

そしてユンの前に敵が現れます。

それがヤクザのホ・ゴンです。

彼はユンのファンでした。

雨の日に目撃したユンの戦いの華麗さに心を奪われたのです。

この格闘アクションは綺麗でした。

ユン役のチャ・スンウォンは、手足が長いので、アクションが映えるのです。

膝を使った打ち付けも、シルエットが綺麗に出て、ダイナミックでした。

ユンはゴンのヒーローでした。

敵ながら憧れていたのです。

その複雑な内面は、ロシアの石油会社の債券を取り戻す時に表れていました。

ユンから債券を取り戻せたのに、彼が裏金を受け取った事に悔しがっているのです。

まさに憧れのヒーローの裏側を見たファンですよね。

さらに、ユンの内面が女性で、ニューハーフになろうとしていると知って、ヒーロー像はくずれていきます。

しかし、まだ一縷の望みはありました。

内面が女性のユンが大切にしていたチャンミ。

ゴンは彼女を誘拐します。

その姿は、まさに嫉妬に狂う男。

謀らずも三角関係が出来上がっていたのです。

ゴンはユンを自分のものにしたかったのですね。

ユンがチャンミを大切にしていた心は、約束もありましたが、今は亡き美少年の面影を彼女の中に見いだし、それを追っていたからでした。

だから、彼女が殺された(死んでいませんでしたが)と聞いた時の喪失感は、大きかったのでしょう。

愛した人を2回亡くしたのですから。(実際は1回)

その後、ユンは男に戻ります。

それはチャンミのためでした。

彼女は結婚する事になりました。

ユンは結婚式に参列するために、男に戻ったのです。

これは教会に入るためです。

ユンはニューハーフの先輩からこう言われていました。

「(教会は)私たちには縁のない所よ。神に背いて顔向けできないでしょ。神が創ったのは男、そして女よ。女になりたい男ではない。創られたとおりに生きなきゃ、勝手に変えるのは罪。私たちは地獄の入口にいるのよ」

ユンはチャンミの結婚式に参列するため、そして彼女を守るために男に戻ったのです。

その姿は、髭を伸ばし、髪も短くして、さらに嫌っていたタバコまで吸おうとしていました。

必要以上に男らしくしようとしているのです。

そこにユンの決意が見えます。

しかし、ジュースを飲むときに立ってしまう小指が、彼の隠しきれない女性を感じさせ、切ない気持ちになってしまうのです。

これは女性として生きたかった男の叶わなかった夢物語です。

やせ我慢をし続ける男はいじらしいです。

さて、今回の作品のMVPはホン検事です。

八嶋智人さんと小薮千豊さんを足して2で割ったような顔。

椅子に座っていた時のふてぶてしい態度。

その姿は、『ONE PIECE』の「見下し過ぎて、逆に見上げてる!!」を体現してくれていました。

この物語を観て、ニューハーフに対する見方が変わりました。

背負っている覚悟がすごいと言うか。

わたしにそれだけの人生に対する覚悟があるかと言うと・・・

ないな。

胸をはって言える。

ないな。

逆から読んでも

ないな。

NAINA

NAI!NAI!NAI!恋じゃNAI~♪

・・・

すみません。

滝に打たれて人生を見つめ直してきます。

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