チャイルド44 森に消えた子供たち

「チャイルド44 森に消えた子供たち」を観ました。

チャイルド44 森に消えた子供たち – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは線路で遊んだことはありますか?

わたしは、昔、駅の近くに住んでいました。

だから、踏切も近くにあり、よく線路を見に行ったものです。

「ウヴァナイィ~♪」

『Stand by me』を歌いながら。

しかし、線路で遊んだりはしませんでした。

良い子なので。

てへぺろ。

・・・。

まあまあ、その怒りのこぶしは、ニクいあんちくしょうにアッパーカットをしてください。

今回は、線路で起こる連続少年殺人事件を追う男の物語“チャイルド44 森に消えた子供たち”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

ソヴィエト連邦 ウクライナ

少年がベッドの上で横になり、涙を流しています。

手には人の顔が彫られたコイン。

それを眺めては、涙を流します。

やがて、思い立ったかのように起き上がります。

カバンの中に少しのお菓子を入れ、身支度をして、コインを取ります。

孤児院を抜け出すのです。

廊下ではケンカが起こっています。

彼は、それを横目に、雪の中を駆けていきます。

数日後、少年は吉本NSCにいました。

コインを眺めながら、少年は呟きます。

「彼のようになるんだ」

コインにはアホの坂田の顔が。

裏には「アホ」と彫られています。

少年は、アホの坂田に憧れ、夢を抱いて吉本NSCに飛び込むのです。

3.感想

おもしろかった!!

ミステリーですが、大きなトリックとかは無い作品です。

しかし、社会背景が大きな捜査の壁になるとは・・・。

うまいですね。

まず、舞台はソヴィエト連邦。

第2次ロシア革命を経て出来た連邦国なので、理想を追求していました。

その理想は、やがて歪みを生んでいきます。

スターリンいわく『殺人は資本主義の病』

資本主義を毛嫌いして作られた共産主義の国は、資本主義の病など起こるはずもないという事になるのです。

そして、殺人を唱えれば反逆罪として捕らえられるようになるのです。

主役は、レオ・デミドワ。

彼は、戦争で新聞に載り、『ソ連の英雄』と祭り上げられます。

国家保安省(MGB)のエリートです。

彼は、ライーサという綺麗なお姉さんを嫁にして、仕事も私生活も怖いものなしのイケイケです。

全盛期のジェロム・レ・バンナのようです。

見た目も。

そんな彼に事件が起こります。

愛するライーサにスパイ容疑がかかるのです。

ライーサをかばい、無実を唱えた彼は、ヴォリスクという辺鄙な所に左遷されるのです。

このスパイ容疑は、国家保安省の『絶対服従のテスト』でした。

私生活よりも国を優先できるか試験をされ、レオは不合格となったのです。

時間の出来た彼は、連続少年殺人事件に取りかかるのです。

そして、ソ連の歪みに飲み込まれていくのです。

連続少年殺人事件については、取り立てて難しい事件ではありませんでした。

犯人のヴラド・マレヴィチは、工場の外回りをしていました。

そして、外回りの出張先で好みの少年を見付けると、誘拐して拷問し、顔に布をかぶせて水をかけ、溺死させていました。

多分、きちんと捜査をしていたら、すぐに捕まえる事ができたでしょう。

しかし、ソ連は殺人の起こらない楽園でした。

事故死などで処理していたのです。

レオと対峙したヴラドは、劣等感を告白します。

同じ孤児院育ちで、レオは英雄として順風満帆。

かたや自分は左足が不自由で、軍医として戦争に行ったが、今は工場の外回り。

その歪んだうっぷんを、少年を殺す事で晴らしていたのです。

もう1人、レオに劣等感を持っていた人物がいます。

ワシーリーです。

こちらの方はたちが悪い。

レオは戦争で働き、英雄となります。

反対に、ワシーリーは怯えてしまい、動けなくなってしまいます。

彼は、レオが階段を登っていくところを間近で見ていたのです。

そして、自分が好きだったライーサをレオに取られます。

パーティーでライーサについて語るレオを、苦々しく見つめるワシーリー。

彼が連れている女性の雰囲気が、華がなく、その差を歴然と表します。

戦争も終わり、ワシーリーは非情さを武器に出世をしていきます。

後は、レオからライーサを手に入れるだけです。

彼は「俺の方がすげえんだぞ!!」と周りに思い知らせるために、暴走していくのです。

さて、レオの愛妻ライーサです。

彼女はレオの事が好きではありませんでした。

しかし、国家保安省のエリートに逆らったら殺されるかもしれないという思いで、結婚したのです。

多分、ライーサはイワンが好きだったのでしょう。

そのイワンも国家保安省のスパイだったのですが。

ライーサは、レオに国家保安省の後ろ楯が無くなった時に、初めて向き合う事ができたのですね。

そして、彼の人間性に改めて惚れるのです。

事件解決後、レオはモスクワに戻ります。

そして、国家保安省にモスクワ殺人課を作る事を進言します。

楽園に殺人は存在しない。

しかし、そうやって殺人を野放しにしている方が、楽園にはほど遠いのですね。

ネストロフ将軍がいい例です。

ヴォリスクでも少年の殺人事件が起こります。

闇に葬ろうとするネストロフ。

しかし、ライーサに説得されます。

「もし、あなたのお子さんが巻き込まれたら?」

みんな「自分や家族には事件は起こらない」と思っているのですよね。

事件だけではなく事故、病気など悪いことは。

わたしたちもそう思ってしまっています。

しかし、そんな事はないのです。

気を付けとかないといけませんね。

レオとライーサは、孤児院にいるエレーナとタマーラという姉妹を引き取りに行きます。

彼女たちは、ブロツキーをかくまっていた農家のS・オクンの娘です。

ワシーリーが勝手に両親を処刑したのです。

これは、レオの罪滅ぼしなのですね。

ソ連という国の歪みに巻き込まれたレオは、その中でまっすぐになろうとしました。

そういえば、アレクセイ・アンドレエフの息子ユーラが、線路にスプーンを置き、汽車に踏ませて伸ばすという遊びをしていました。

歪みをまっすぐにする。

これが簡単そうで、なかなか難しいのですよね。

スプーンも人間も国も。

わたしもまっすぐにしようと思います。

とりあえず、この斜めに割れた板チョコをまっすぐに。

パキ・・・モグモグ・・・

おいしい。

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