魔人探偵脳噛ネウロ

「魔人探偵脳噛ネウロ」を読みました。

魔人探偵脳噛ネウロ – 集英社コミック文庫

感想(ネタバレなし)

謎解きを軸にしたマンガです。

推理マンガと言ったらいいのかな。

世の中にはたくさんの推理マンガがあります。

名探偵コナン

金田一少年の事件簿

名たんていカゲマン(知っている人いる?)

などなど。

たくさんの推理マンガ、推理小説があったら、ほとんどのトリックはやりつくされていると思います。

その中で、どのような個性を出していくか?

このマンガは、謎を餌として喰らうという魔人ネウロが主役なのです。

ネウロが魔界の謎を喰らい尽くし、地上にやって来るという話です。

彼は、人間の柏木弥子を探偵として担ぎ上げ、助手として謎を解いていくのです。

このマンガの見所は犯人です。

犯人が魅力的なのです。

作者の松井優征先生は、犯人を描く事に力を注いでいます。

正直、ネウロや弥子よりも、犯人が楽しいです。

その表情が素晴らしい。

そして、散りばめられた松井先生の悪意です。

「わかる人だけわかればいい」という感じです。

この悪意が快感になっていきます。

また、上手いなと思うのは、1ページめくったら、展開がガラッと変わるところです。

ページを境目に、ストーリーのベクトルが変わっているのです。

これがワクワクさせてくれます。

1ページめくると世界が変わるのです。

すごいです。

飽きません。

謎で満腹です。

感想(ネタバレ)

何と言っても犯人です。

わたしのお気に入りは竹田敬太郎です。

弥子の父親を殺した刑事です。

竹田が窓から入ってくる表情を見た瞬間「火火火・・・」と笑ってしまいました。

素晴らしい表情!!!

最高です。

ここからハマりました。

このマンガには弱点が2つありました。

1つ目はトリックの稚拙さです。

これは仕方ありません。

やり尽くされていますので。

そこを犯人の魅力でカバーしました。

竹田やXI、葛西善二郎、シックス・・・。

個性豊かな犯人の魅力で楽しませてくれるのです。

もう1つの弱点は、ネウロの強さです。

ネウロ1人で強さのインフレが起こっているのです。

何といっても魔人ですからね。

人間は太刀打ちできないのです。

五本指もネウロにあっさりやられてしまいました。

魔人に人間が対抗するには何を利用するか?

それは悪意です。

ネウロはドSキャラです。

弥子に対してけっこう酷い事をしています。

そこをギャグとして描く事で、地に足のついたシックスやXI(サイ・イレヴン)の悪意がズシンと胸に刺さるのです。

人間をガラスの箱にしようと思いますか?

赤ちゃんが自分以外の赤ちゃんを、カミソリで殺しますか?

この振り幅が物語の推進力になり、ネウロを苦しめるのです。

魔人VS人間の悪意

悪いのは魔人?人間?

頭がグルグルしてきます。

その悪意に対する答えが弥子です。

彼女は思いやりの深い女性です。

悪意に対抗するものは、人に対する思いやりです。

優しさです。

弥子は優しさでXI(サイ)の心を解放します。

笹塚衞士の魂を昇華させるのです。

3年後、弥子の選んだ道がそれを表しています。

探偵と名乗りながらも、交渉人のような道を進んでいます。

人々の心を解放する仕事をしているのです。

魔人探偵脳噛ネウロは深いです。

推理マンガの体を為した人間の奥底を描いたマンガです。

それは、甘くも心を深くえぐる物語です。

人間の悪意を少年マンガとしてエンターテインメントに昇華させた松井先生はすごい。

暗殺教室も読みたくなってきました。

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