海街diary

「海街diary」を観ました。

海街diary – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんにはお姉さんがいますか?

わたしにはいません。

お姉さんがいるってどんな感じなんだろう?

なんか上下関係がはっきりしそうですね。

「女王様とお呼び!!ホホホホホ」と、四つん這いになったわたしの上に、綾瀬はるかと長澤まさみ、夏帆が足を組んで座っている姿が想像できます。

・・・頭おかしいですか?

大丈夫です。

いつもの事です。

今回は、「あんな美人4姉妹がどこにいるんだよ!!」と夕日に向かって叫びたくなる物語“海街diary”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

香田佳乃が朝帰りをしてきます。

妹の香田千佳が声をかけます。

「おかえり」

佳乃は靴を脱ぎながら聞きます。

「シャチ姉は?」

シャチ姉とは、姉の香田幸の事です。

「ゆうべ、あんま寝てないみたいよ」

「ふーん」

千佳は小声で言います。

「泊まるときはさぁ。連絡したほうがいいよ」

「いやぁ、流れで何となくさぁ」

「流れ?」

「あるのよ。大人にはそういうことが」

佳乃は、含みを持った笑顔で答えます。

佳乃は昨夜の流れを思い出します。

赤ちょうちんで酔いつぶれ、トイレで吐き、便器を抱いてひと眠りしました。

閉店時間に店から叩き出され、ネットカフェに駆け込みます。

アニメを観ていたけど爆睡。

携帯電話の呼び出しで目が覚め、あわてて家に帰って来たのです。

佳乃の含み笑いに千佳は何かを感じ取りました。

とりあえず「勉強になります」と答えるのです。

3.感想

上手い映画!!

素晴らしい。

ちょっと4姉妹を整理します。

父親が佐々木都と結婚して、長女 香田幸と次女 佳乃、三女 千佳が生まれます。

そして、父親が不倫して離婚。

これは、大叔母さんの菊池史代の「家庭を壊した人の娘さん」という言葉からの推測です。

また、幸の回想から、友達の保証人になって借金を背負うことにもなっていたようです。

1年後、母親の都は家を出ていきます。

3姉妹は祖父母に育てられる事になります。

父親は、仙台で不倫相手と2度目の結婚をして、4女 すずが生まれます。

そしてまたもや父親は離婚。

父親はすずを連れて、男の子のいる浅野陽子と山形で再婚。

父親病気で死亡。

こういう流れです。

なんちゅう父親だ・・・。

まず、浅野すずが鎌倉に来るまでの流れがいいですね。

父親の葬儀に3姉妹が参列します。

最後の妻、浅野陽子が大げさに泣き、喪主の挨拶をすずに押し付けようとします。

それに割って入る香田幸。

「私がやりましょうか」と提案します。

すると、陽子は無表情で「わかりました。私やります」と言うのです。

これだけで陽子の人間性がわかります。

彼女は、体裁を気にしているのですね。

狭い田舎です。

一緒に住んでいたすずが挨拶をするのならまだわかりますが、夫の前妻の娘が喪主挨拶をしたら、自分が何を言われるかわかりません。

だから、しぶしぶ引き受けたのです。

香田3姉妹に対しての対抗心もあったのでしょう。

そして、面倒な事はすずに押し付けていたという性格もわかります。

だから、幸は山形にすずを置いておけないと思ったのです。

幸は看護師ですから、陽子のようなタイプの人をたくさん見てきているのでしょう。

幸が汽車ですずを誘うシーンも素晴らしいですね。

決め手はすずの「お姉さんたちも」です。

ここで、初めてすずは3人を「お姉さん」と呼ぶのです。

この言葉で、幸はすずを鎌倉に呼び寄せる決心をするのです。

そして、4姉妹の日常が丁寧に綴られていきます。

わたしは、姉妹の物語でありながら、親子がテーマなのかなと思いました。

4人が父親、母親の血に悩みながらも、繋がりを見付けるという物語と取れました。

まず、長女の香田幸です。

彼女は、一番のしっかり者です。

祖父母がいたとはいえ、両親がいなくなりました。

幼い妹が残っています。

だから、早く大人になってしまったのでしょう。

彼女の言葉の端々に、自分達を捨てた両親への反発心が感じられます。

また、妹2人が使うのに、幸は使わない言葉があります。

それは「あれしたら」「あれしなさいよ」という゛あれ゛という言葉。

これは、母親の佐々木都の口癖なんですよね。

ここに母親への反発心が感じられます。

そして、幸は医者の椎名和也と不倫をしていました。

娘は父親に似た人を好きになる傾向があります。

不倫で家庭を壊された幸は、自分も家庭を壊しそうになっているのです。

相手の椎名ですが、幸に父親の葬儀へ行くよう勧めたり、心の病気を持っている奥さんを放っておけなかったりしています。

良く言えば優しい人なのです。

多分、4姉妹の父親もこんな感じの人だったのでしょうね。

そして、次女の香田佳乃です。

彼女は男を見る目がありません。

お金を貢いで捨てられるを繰り返しているようです。

こちらは、お金に困っている人を放っておけない父親の血を受け継いだようです。

ちなみに、母親の佐々木都が帰ってきますが、彼女も余り幸せそうではありませんでした。

家を売るという話を持ち出すあたり、札幌での生活はお金に困っているのかもしれません。

次に3女の香田千佳です。

彼女は、小さい頃に父親が出ていったので、彼の記憶が余りありません。

それは彼女にとっては寂しかったのでしょう。

父親という存在が心にいないのですから。

しかし、すずを通して父親との繋がりに気付く事になります。

それは、父親が釣り好きだという事。

彼女は、部屋で釣竿を使って練習したり、釣り雑誌を読んだりしていました。

彼女も釣り好きなのです。

すずから父親は釣りが好きだったと聞いて、繋がりを感じるのです。

最後に4女の浅野すずです。

彼女は、自分に存在価値を持てませんでした。

義母の浅野陽子との生活。

そして、彼女を産んだ母親との関係。

何があったかは明かされませんが、「お母さんのバカー」というあの叫びで、何らかの問題があったと推測されます。

鎌倉に来てからは、自分の母親が姉達の家族を壊したという負い目がつきまといます。

彼女は、びくびくしながら生活をしていました。

そんな彼女の心を、3人の姉がゆっくりゆっくりと解きほぐしていくのです。

4人の姉妹は、同じところもあれば、違うところもあります。

それぞれお互いの姿を見ながら、そこに散りばめられている父親のかけらを見付けるのです。

そして、血の繋がりを感じるのです。

その積み重ねが、彼女たちの絆になっていくのです。

それをさりげなく見せるなんて・・・。

もう、是枝監督上手すぎるよ!!

ラストの海辺での幸の言葉。

「あの人(父親)はダメだけど優しい人だった」

彼女は、葬儀では「あの人は優しいけどダメな人だった」と言っていました。

しかし、すずとの生活で彼女の中に父親のかけらを見付け、受け入れたのですね。

素敵やん・・・。

4姉妹の裏側にある二ノ宮さち子と福田仙一の物語も良かったですね。

さち子は胃ガンだったのかな。

そして、幸のターミナルケア病棟で最期を迎えたのでしょう。

そのお世話をしたのは、恋人だった福田だったのでしょうね。

弟はやはり財産を持っていったのでしょうか。

愛情とアジフライのレシピをもらった福田。

静かに育まれていた大人の恋愛ですね。

最後に映像として素敵だなぁと感動したのは『桜のトンネル』です。

わたしもあそこを自転車で疾走したい。

後ろに乗せる人は・・・。

クマのぬいぐるみでもくくりつけておくか。

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