ラスト ナイツ

「ラスト ナイツ」を観ました。

ラスト ナイツ – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは忠臣蔵が好きですか?

わたしが小さい頃は、年末のテレビと言えば忠臣蔵でした。

ものすごい長尺で、しかも2日にわけたりなんかして。

幼心に「どれだけ長い話なんだよ」と思っていました。

何度もリメイクされた忠臣蔵。

それだけ日本人の心をガッチリつかんでいるのでしょう。

今回は、忠臣蔵を外国の方がリメイクして日本人の監督が撮ったという、ちょっとややこしい映画“ラスト ナイツ”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

暗黒の戦国時代の中から、精鋭騎士の一団が誕生した。

彼らが身に備えていたのは、高潔な心と音楽、お笑い、そして主君への忠誠心だった。

流血に明け暮れた歳月から生まれたグループは、音楽の才能、技術、年齢を問わず、雑多な人間を取り込み繁栄こそしたが、お笑いの魂は失われていった。

だが、この連中は違った。

クチビルの大きい主君への忠誠心を持つ、たった4人の騎士団だったのである。

彼らは今日も唄う。

「ド、ド、ドリフの大爆笑~♪」

3.感想

昔、仲の良い友達を誘い、紀里谷和明初監督作品『CASSHERN』を観に行きました。

友達は「この映画はやばい!」と敏感に察知していましたが、パープリンなわたしが無理矢理引きずって観たのです。

観賞後、頭を抱える友達を横目に、わたしはリングのコーナーで燃えつきていました。

「燃えたよ・・・真っ白に・・・燃えつきた・・・真っ白な灰に・・・」

みなさん安心してください。

その友達とは今でも仲良しです。

なぜ、わたしは『CASSHERN』を観に行ったのか?

それは、CMで観る映像がすごく綺麗だったのです。

そして、『新造人間キャシャーン』を実写化しようという心意気を見届けようと思ったのです。

実際、映像はとても綺麗でした。

幻想的な世界です。

しかし、脚本が壊滅的にめちゃくちゃでした。

「も、もったいない・・・」

それがわたしの『CASSHERN』の感想でした。

次に紀里谷監督が作った『GOEMON』

これも映像は素晴らしかったです。

そして脚本。

一応、物語になっていました。

『CASSHERN』は、物語にすらなっていませんでしたから。

だから、「お、ストーリーがわかる!!」と驚きました。

しかし、頭に残っているのは映像だけ。

どんな物語だったかは思い出せません。

ネズミ小僧の処刑シーンがエグかった事は覚えています。

だから、感想はまたもや

「も、もったいない・・・」

そして、今作『ラスト ナイツ』です。

オープニングで、すでにわたしの危険アラームが鳴り始めました。

山あいを騎士団が歩いている時に、奇襲攻撃にあいます。

矢が何本も飛んで来るのです。

木の裏に隠れる騎士団。

すると、敵が「わー」と襲いかかってくるのです。

返り討ちにする騎士団。

しかし、ちょっと待って。

例えば、あなたが奇襲をする側としてください。

弓矢で狙いましたが、外れました。

その後、どうしますか?

わたしなら、姿がバレないよう息を潜め、次のチャンスを狙います。

または、見つからないよう場所を替えます。

弓矢は遠くから狙撃できるのですから。

しかし、この映画の奇襲軍団は、矢が外れたと同時に、やぶれかぶれの様相で剣を振り回しながら、騎士団に突撃するのです。

「何だこれは・・・」

多分、うまい監督なら、矢を外して隠れている奇襲軍団を写し、その後ろから騎士団が切りつけたりする撮り方をするのでは?

そして「この騎士団はただ者ではない」という印象付けをすると思うのです。

しかし、紀里谷監督は、ナレーションで「ただ者ではない騎士団」と入れてしまいます。

そして、「助さん!格さん!懲らしめておあげなさい!!」と黄門様に言われてから始まるようなチャンバラをやってしまうのです。

ぶつかりあう剣。

飛んで来る風車。

お風呂に入っているくノ一のお銀。

とにかく「なんで?」という演出なのです。

「やばい!やばいぞ!」

身構えるわたし。

そして、観終わって・・・。

感動してしまっているわたしがいました。

今作の原案は『忠臣蔵』

それを、マイケル・コニーベスとドブ・サスマンが脚本にしたものです。

ですから、大筋はまさに忠臣蔵です。

ギザ・モット大臣の賄賂政治に腹を立てているバルトーク卿が、刃傷沙汰を起こしてしまいます。

そして、皇帝の命令で、部下のライデン隊長がバルトーク卿を斬首することとなるのです。

しかし、このバルトーク卿。

もっと上手く立ち回れなかったのでしょうか?

なんか小学生の学級委員が「先生!ひろともくんがカンニングしています!!」

ビクゥ!!と飛び上がるわたし。

みたいな幼稚な感じなのです。

「大臣!賄賂もらってるんじゃないよ!!」とみんなの前で怒るのです。

「一国一城の主なら、もっと上手くやれよ」と思ってしまいました。

そして1年後、討ち入りとなります。

なぜ、忠臣蔵がいつの時代になっても、日本人に好まれる物語なのでしょう?

それは、命を懸けて義を通すという心意気と、討ち入りのカタルシスだとわたしは思っています。

内偵調査の間、大石内蔵助は吉良上野介の目を反らすために、自堕落な生活を送ります。

観衆は、その間「何やってんだよ!!」と、どんどんうっぷんが溜まっていきます。

そして、満を持して討ち入り。

雪の中、大石を先頭に、全員揃いの羽織を着て歩いていくシーン。

観衆はカタルシスをむかえるのです。

これは、この『ラスト ナイツ』も上手く出来ていました。

イトウの監視が外れたのを確認したライデンは、千鳥足からしっかりした足取りに変わります。

そして、準備をしての討ち入り。

仲間が戦闘で作る一本道を、ライデンを先頭に騎士団がギザ・モットの要塞を進んでいきます。

とてもかっこいい!!

上手くカタルシスを作り出しています。

ちなみに、このカタルシス作りが天下一品の作品があります。

それは『ONE PIECE』

「ルフィ。助けて・・・」「当たり前だ!!!」

ドン!!

最高ですよね。

騎士団の討ち入りでは、コルテス副官とガブリエルのドラマが良かったですね。

コルテス副官から二刀流を習っていたガブリエルは、鏡の中に隠れ城門を開ける役目です。

城門を開けることに成功したガブリエルは、敵に囲まれ二刀流で戦います。

仲間達は矢の雨で進めません。

1人で戦うガブリエルの姿を見て、盾を持ったまま矢の中を走り出すコルテス副官。

ガブリエルを助けるのですが、時すでに遅しだったのです。

このシーンはグッときました。

そして、ライデンとイトウの一騎討ち。

決着のつき方が素晴らしかった。

剣の強さ(頑丈さ)は気持ちの強さなのですね。

そして、ラストです。

大石内蔵助は切腹を命じられ、生涯を閉じました。

ライデンは斬首です。

終わり方も良かった。

絶妙なカットアウトでした。

わたしは好きです。

この『ラスト ナイツ』

外国の方はどういう感想を持ったんだろう?

忠臣蔵は通用するのでしょうか?

そこが知りたいな。

そして、紀里谷監督。

やれば出来るやん。

相変わらず、絵が綺麗でした。

もう脚本は他の方に任せて、綺麗な絵を撮り続けてください。

上手くいくと、ザック・スナイダー監督のようになれるかも?

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