「誘拐の掟」を観ました。
みなさんはお酒が好きですか?
わたしは結構好きです。
焼酎が好きで、よくロックでちびちび飲んでいます。
米焼酎は『鳥飼』、麦焼酎は『二階堂 吉四六』、芋焼酎は『赤兎馬』が好きです。
しかし、最近価格が上がってきたので、あまり買えませんが。
今回は、アル中親父の贖罪の物語“誘拐の掟”です。
1991年 お菓子の国
2つのチョコが言い合いをしています。
「酒をやめろよ」
トリュフは言います。
「うるさい!!」
反論にひるまず、トリュフはさらに続けます。
「あんたの人生が崩壊するのは構わん。だが俺を道連れにするな。俺の身を守ってくれ。酒に溺れていないで」
「お前は心配しすぎだ!!」
あきれたようにトリュフは言います。
「とにかく俺の話はそれだけだ。じゃあな」
「ファッ◯ユー」
言われっぱなしだったウイスキーボンボンは、汚い言葉を言い残し、ウイスキーを飲みにバーへ消えていくのでした。
誘拐事件を追う私立探偵の物語です。
マット・スカダーは、かつて警官でした。
また、アルコール中毒でもありました。
酔っぱらっての犯人との銃撃戦で、少女を巻き添えにして殺してしまい、辞職をしました。
それ以来、アルコールを断ち、私立探偵になります。
ある日、『酒を断つ会』で出会ったピーター・クリストから依頼を受けます。
ピーターの弟ケニー・クリストの妻キャリーが誘拐され、身代金を渡したのに殺されたと言うのです。
その犯人を捜しだしてほしいという依頼です。
ケニーは、麻薬の仲介人であり、警察を入れたくなかったのです。
ケニーの依頼を受けたマットは、マリー・ゴッテスキンドの殺人事件に行き当たります。
マリーは麻薬取締局の警官でした。
そして、マリーの事件で、麻薬取締局のファイルと警察無線が行方不明になっていたのです。
犯人は男の2人組でした。
彼らは、麻薬取締局のファイルからピックアップをして、誘拐事件を行っていたのです。
麻薬関係者であれば、警察に通報をしないですからね。
マットは、犯人に銃を突き付けられても、まったく動じません。
彼は、警官を辞めるきっかけになった事件から、心は死んでいたのでしょうね。
マットが寝ていたり、休んだりしているシーンはないですよね。
まともに眠れていなかったのかもしれません。
マットは、ルシアの誘拐事件が起き、その取引現場に行くときに、警官時代のコートを着て、銃を持っていきます。
これは、禊に行くという彼の気持ちの表れなのでしょうね。
結局、彼は犯人を射殺します。
警察に通報をして、部屋に帰ったマットは、自分の解決法が正しかったのか、少しは禊ができたのか迷っていたのでしょう。
そして、彼はTJが描いた自分をモデルにしたヒーローの絵を見つけます。
この絵を見て、マットは、少しは禊が出来たのではないかと感じたのでしょう。
そして、ウトウト眠りにつくのです。
人間は弱い生き物です。
大きな罪を背負ってしまったら、優しい人ほど、それに押し潰されてしまいます。
自分で自分を責めてしまうのです。
マットは、8年間自分を責め続けていたのでしょう。
TJと出会った事が、マットの言っていた『偶然の幸運』だったのかな。
マットとTJが、お互いの傷付いている心を、少しでも癒しあえたらいいですね。