MEMORIES

「MEMORIES」を観ました。

MEMORIES – Yahoo!映画

1.はじめに

みなさんは、想いでの世界に行けるなら、どの想いでに行きたいですか?

初恋の人との想いで?

亡くなった人との想いで?

もう味わえない食事をした想いで?

わたしは未来に目を向けているので、想いでの世界になんか行きませんっ!!

っていうか、いい想いでが無いのかも?

今回は、ある女の想いでの世界に迷いこんだ男達の物語“MEMORIES”です。

2.あらすじ(妄想スパイス入り)

廃棄物処理船コロナが宇宙での任務を終え、帰ろうとしています。

その時、SOS信号が入ってきます。

「ん?緊急信号?」

イワノフは声をあげます。

「青島、発信源は?」

青島はコンピューターをたたき、発信源を探ります。

「こ、これは・・・」

青嶋の顔色が変わります。

「どうした!?」

イワノフが問いただします。

「発信源なのですが・・・実は・・・」

青島はゴクリと唾を飲み込みます。

「超人墓場なのですよ」

「な、なにー!!」

イワノフが叫びます。

「生命の玉を4つ揃えないと出られないというあそこか」

イワノフは考えます。

この緊急信号を出したのは誰なのか?

ブロッケンマン?

ペンタゴン?

それともドクター・ボンベ?

3.感想

『AKIRA』で有名な大友克洋の作品です。

『彼女の想いで』『最臭兵器』『大砲の街』という3話のオムニバスとなっています。

まず『彼女の想いで』

この作品は、女性の想いでの世界に迷いこんだ男の物語です。

オペラ歌手だったエヴァは、自分の良かった頃の想いでの世界を作り、宇宙に逃げちゃったのですね。

そして亡くなりました。

ここからのSOS信号をキャッチした廃棄物処理船コロナから、ハインツとミゲルが救助に向かったのです。

ミゲルはエヴァの亡霊に取り込まれてしまいました。

ハインツも取り込まれそうになります。

彼にはエミリという娘がいました。

彼女は事故で亡くなっていたのです。

エヴァはエミリを使って、ハインツを取り込もうとします。

また娘と生活ができるかもしれないという誘惑と戦うハインツ。

そして「想いでは逃げ込む場所じゃない」と前に進む決心をするのです。

婚約者の死によって想いでの世界に逃げ込んだエヴァ。

娘の死を受け入れ、未来へ進むハインツ。

どちらも辛い経験をして、その傷の癒し方が違ったのですね。

次に『最臭兵器』です。

この作品はコメディタッチで作られていますが、ものすごいパンデミックですよね。

毒ガスを振りまいている田中信男の実感の無さが凄すぎます。

田中と周りの温度差の違いが笑わせてくれました。

最後に『大砲の街』です。

わたしはこれが一番良かったかな。

完全に戦争を皮肉った作品です。

この大砲の街で働いている人々は、何に向かって大砲を撃っているかどうかなんてわかっていないのですよね。

関係ないのです。

もしかしたら、大きな戦争をしているかもしれないのだけれど。

そんな事よりも色恋沙汰の噂話をする女達。

砲撃手や装填手になるために勉強をする子供達。

そして、ひたすら大砲に弾を装填する仕事をする男達。

装填が終わったら、仰々しく砲撃手が出て来て、「撃てー!!」と紐を引っ張る。

この砲撃手がでっぷりとお腹が出ているのです。

装填手は、みんな体が痩せ細っているのに。

政府など大きな組織を動かしている人達と、自分の周りのことだけで一生懸命な人達の温度差。

そして、それを受け入れざるを得ない現実。

この作品は、考えさせられました。

この3作品には、何かざらついた感覚がありました。

“戦争”を思わせるというか。

観終わった後、不思議な気持ちになりました。

しかし、20年以上も前にこんな作品を作っていたなんて・・・。

大友克洋恐るべし。

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